遺伝子をプログラミングして人間を改造する 【時間移民】

時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ - 劉 慈欣, 大森 望, 光吉 さくら, ワン チャイ
時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ - 劉 慈欣, 大森 望, 光吉 さくら, ワン チャイ

■ヒトコト感想
劉慈欣の短編集第2弾。前回の「円」に負けない多種多様な短編となっている。いつもの宇宙をテーマとした壮大すぎる短編もあれば、特殊な技術を得たうえでの戦争物語も印象的だ。地球の科学技術のはるかに上を行く存在に困惑するパターンが多いのだが、それでも宇宙の真理を知ることができれば死んでもよいと考えるのは、いかにも物理学に人生をかけた科学者が考えそうなことだ。

劉慈欣の今の時点での最新と思われる短編である「フィールズ・オブ・ゴールド」は、宇宙船が制御不能になり帰れなくなった人類を救うために科学者たちが四苦八苦する物語だ。宇宙の広大さと、希望をもちながら、最後はそれが意外な形で打ち砕かれる物語となっている。

■ストーリー
環境悪化と人口増加のため、政府はやむなく“時間移民”を決断。全世界に建設された200棟の冷凍倉庫に眠る合計8000万人の移民を率いて、大使は未来へと旅立つ……。表題作「時間移民」のほか、宇宙からやってきた“音楽家”が国連本部前のコンサートに飛び入り参加して太陽を奏でる「歓喜の歌」、『三体』でも活躍した天才物理学者・丁儀がクォーク分割に挑む「ミクロの果て」

すべてを見通しているかのような男に警察が翻弄される銀河賞受賞作「鏡」、太陽系の果てへとひとり漂流する少女を全人類がネット経由で見守る「フィールズ・オブ・ゴールド」など全13篇を収録する、劉慈欣の傑作短篇集。時間移民、思索者、夢の海、歓喜の歌、ミクロの果て、宇宙収縮、朝(あした)に道を聞かば、共存できない二つの祝日、全帯域電波妨害、天使時代、運命、鏡、フィールズ・オブ・ゴールド

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