昭和のうんちくが印象的だ 【昭和探偵物語 平和村殺人事件】

昭和探偵物語 平和村殺人事件 - 天童 荒太, 相沢 実奈, MediaDo
昭和探偵物語 平和村殺人事件 - 天童 荒太, 相沢 実奈, MediaDo

■ヒトコト感想
昭和の時代を舞台にしたミステリー物語。携帯電話もないAIもない時代なので、ミステリーのトリックも変わってくるのだろう。昭和の日本の田舎の村で起きた連続殺人事件。どこか時代も相まって金田一などを連想してしまう流れだ。このシリーズの探偵役は流しの弾き語りである鯨庭(イサニワ)が事件を解決する。合間に昭和の時代の言葉の解説がある。

自分は昭和生まれなので、そのあたりの解説がなくても理解できるのだが、より詳しい解説なので読んでいて驚きもあった。令和生まれが読んだら驚くことばかりなのだろう。事件としては、本来なら非難されるはずの戦争中のアメリカのスパイが、戦争が終わった途端にGHQから表彰される歪さが根本の原因となっている物語だ。

■ストーリー
ビートルズが日本を訪れてコンサートを開いた一九六六年。昭和四一年。日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。私にとっては、忘れがたい……というより、いまなお当時の光景といい、匂いといい、感触といい、生々しい記憶で胸が焼かれるような想いがする事件である。加えて、あの悲しみに満ちた出来事には、表向き解決した内容――すなわち、裁判になったり、新聞記事になったりした事実とは、また別の驚くべき真相がある。たとえば被害者の数は、公表された数よりも、はるかに多かった

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